フラガールの由々しき実態

そろそろ、語ってもいいでしょう

病院や施設ではなく、いわゆる健常者であるはずのフラダンサーさん達の運動指導を始めて、そろそろ10年になります。

そろそろ、振り返ってみてもいいかな、と思います。

印象深いのが「教科書通りの健常者は一人もいない」ということです。

特に、足というか、股関節周囲の筋力(中殿筋力)が、一般的な教科書でいうところの、重力に抗して全可動域動かせるというひとが、一人もいない。(最終可動域でのホールドもできないので、筋力の評価は3−です)

これって、本当に大変なこと。ヒップモーションがどうのこうのなんて言っている場合じゃないです。一歩ごとに、骨盤が落ちているだけ。上げているつもりの反対側が、落ちているんです。これが病的になってくると、トレンデレンブルグ跛行というものになる。

こうやって書くと、中殿筋を鍛えればいいのね、となるので、ちょっと恐いのです。中殿筋だけが弱いことはなく、それに関連するところの筋力も落ちているし、胸郭というところの柔軟性が足りない人も多い。

それらを総合して考えると、私の印象は、普通小学校にいける程度のSpastic diplegia 的な女性が多くて、病院で働いている時と変わらないなぁ、という印象なんです。

健常者ってなんだろう?と、悩みます。

起こっている症状もそっくりで、頭部前方変位、胸郭の可動性低下、体幹低緊張、腰椎過伸展、股関節内転内旋位、外反扁平。

さすが健常者と思うのが、筋肉の収縮が極端じゃないこと(そこはSpastic

ではない)、立ち直り反応が素晴らしいこと。

そんな状態で踊っていて、赤べこのように頭を揺らしているだけで、バランスを保てるんだから、相当良い立ち直り反応です。

これが、実態。

だから、カラダ作りにいらっしゃる皆さんに、最初からきつい筋トレは行わないのです。そんなことしたら、大変なことが起こるから。

もしかしたら、そうじゃない人は、カラダ作り自体がいらないのかもしれないです。

この10年、健常者っていないんじゃないか、と思うようになりました。

フラを踊っているって、結構な運動量のはずですが、それでも、教科書通りなんてない。

私自身も筋力は足りなかったです。少なくとも私には自覚があって、そこをなんとかしようともがいた過去があります。皆さんは普通の筋力があるだろうに、自分は足りない、異常だと、焦りに似た気持ちでもありました。それが、目の前に表れるフラダンサーさんが、かつて、異常だと思った自分よりも動かないカラダだったりして、本当に仰天しました。

病院で働いているご同業の皆さん、患者様が筋力低下しているのは、病前の何十年も前からかもしれないです。4ぐらいになったら、褒めてくださいね。それでも、きっと頑張っている。だって、踊っている女性が3−なんだから。運動習慣があっても、あてになりませんね。

データを取っているわけじゃないので、あくまでも印象です。研究はする気がないので、日々の臨床だけですけど、こんな感じ。私に取っては、由々しきことだし、これで踊っているの?という驚きの実態でもあります。

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