特別なことじゃない
私の友人に、柔和な見た目じゃわからないけど、結構なアスリート(っていうと本人が否定するんですが)がいます。学生の頃から、およそ半世紀、運動をし続けているという方です。その人は、私が言っていることが、すぐにわかるのです。同業者でもなく、フラも踊っていないのですが、指摘がなかなか的確。
「どうしてわかるの?」と聞いたら、「運動をしていれば、そんなの当たり前だよ」と言われたのです。「表現だとかなんとかはわからないけど、動きはわかる」そうです。
友人と話をしているときに、こんな風に言われました。
若い頃って、自分がやりたいことがとにかくやりたいから、無理してでも真似する。
それが、その運動に必要な筋力をつけてくれるってことがあるんだけど、ある程度の歳になると、そもそも、無理してっていうことができなくなる。
例えるなら、片足立ちができる筋力がないから、立って靴下を履けない、みたいなこと。
真似したくても、それをする筋力がない。
そうなってくると、それでもなんとかしようとしてテクニックに走る。
それまで運動をしてきた人なら、その蓄積があるから、テクニックもたくさん持っているんだけど(例えば、力を使わない方法がわかるとか)年を取ってから始めた人は、テクニックすらないので、やっぱり無理矢理になる。
そしてそれ以上伸びない。
私の言葉じゃないんです。
ごく普通に生活してきて、でも、運動を続けてきた人の言葉。
「どうしてわかるの?」って思わず出ちゃいました。
私自身は、子供の頃の運動貯金がなかったので、20代30代の、まだ無理がきくうちにがむしゃらにフラを踊ってきた人です。その分の貯金はありそうですが、でも無理していたので、カラダを壊しました。
皆さんの先生は、フラ貯金や運動貯金ができている人じゃないでしょうか?
その人の持っているテクニックは、「若い時に」「ひたすら真似をして」「無理をしながら」手に入れてきたものなので、理論的ではないです。
それを教えてくれないって言っても、無理。
私も、自分の動きを言葉にできるようになるのに、何年もかかっているんです。
でもね、それって、フラを運動だって思っていないからみたいです。
運動だって思っている人は、言葉にできるんですね。
前述の友人は、自分のカラダのことや動きのことを、ちゃんと言葉にするんです。時々、同業者と話しているのか?と勘違いするぐらい、的確に。
私も、フラの動きを分析するのはハワイの神への冒涜ではないか?と悩んだ時期があります。そのぐらい、フラは私にとって、趣味とか運動とか、そんなものを超えたある意味神聖な存在です。でも、冷静に考えると、運動には違いない。
だから、考えて、言葉にしてきました。
私は、運動貯金がない。
だったら頭を使うしかない。がむしゃらにできる時期が過ぎたことは、体感的に理解できます。そうなったら、本当の思い通りを諦めるか、地道に努力するかしか方法はないんです。
どっちを取りたいかではないでしょうか。
適当に流して、まぁまぁ満足いく踊りでいいなら、カラダを使い切るっていう面倒なことは考えない方が楽です。(こちらが大多数と思います)
それじゃ嫌だったから、心の底からフラを踊りたかったから、こうして、フラのためのカラダ作りを提案しています。
足りないところを補って、よりよく踊りたい方、ぜひいらしてください。
フラを踊りながら解決するっていうことはできないのですけど、フラにつながるように、動きやすいカラダを一緒に作りましょう。